八重山4島めぐり 3日間
(2015.4.13ー15)

  4月13-15日の3日間、阪急トラピックスの 「八重山大総力祭4島めぐり」に友人夫妻と我々の4人で参加した。
  八重山4島とはその中心である石垣島、沖縄本島に次ぐ大きさの西表島、竹富島、小さな由布島の4島のことで、 日程的には、初日は石垣島到着の日、2日目は竹富島、西表島、由布島を観光する日、3日目が石垣島を観光し 羽田に戻るという3日間である。
  石垣島は沖縄県で沖縄本土、西表島に次ぐ3番目に大きい島で、ハワイのホノルルとほぼ同じ緯度である。 石垣島に八重山諸島の90%の人口が集中し、石垣島が経済、行政、交通の中心となっている。石垣島は地図で見ると 沖縄本島より、かなり南にありむしろ台湾の方が近い位置にある。新聞をにぎわす尖閣諸島も近いのだ。



沖縄全体の地図


八重山4島巡りの地図



     羽田空港13:15発で那覇空港に着きつき、石垣空港に向かい石垣空港着18:30であった。 大人気のツアーらしく当日のツアー参加者は160名を超す大人数で4班に分かれて行動した。しかも 毎日のようにツアーがあるというのだから驚いた。我々の班は44人、3号車班であった。石垣島ホテルに行く前に石垣市内で 琉球芸能ショーを見ながら豚しゃぶ御膳の夕食を食べた後、21時にホテルの石垣シーサイドホテルに着いた。 ホテルは2日間連泊であった。


夕暮れの石垣空港


  翌4月14日は朝、海岸に面しているホテルの庭をふらついて美しい海を堪能した。本日の予定は石垣港から 西表島、由布島、竹富島の3島観光し戻る予定だ。予定表と逆に竹富島を先に訪問することになった。
  石垣港の看板を見比べながら 「八重山とは何か?」を店の人に聞くが何れもパッとした答が返ってこない。
  石垣港を出発し、竹富島/竹富港で降りて、地図を渡され、20分ほど竹富古民家集落散策した。この島の人口は350 名ほどで赤瓦屋根の民家は実際生活の場でもある。屋根の上に乗っている表情ゆたかなシーサーと沖縄の桜と言われる デイゴの真っ赤な花や水牛車の観光車を眺めながら、ブラつき、なごみの塔はどこ?と探したが見つからない。行先表示が 分かりにくいためだ。
  私は離れた所に塔をみつけた。急ぎ塔の方に向かったが、誰もいないので本当?といぶかったが、やはりそれが なごみの塔であった。私は塔のてっぺんに立った時にはツアーの皆がなごみの塔を目指して集まってきた。
  なごみの塔は竹富島でビーチ以外で最も人が集まる場所。竹富島の赤瓦の集落を高い場所から望め、まさに絵に 描いたような光景を望めた。ただしこの展望台へ上る階段はまるでハシゴのような急勾配で、登るのはいいが降りる 時にはのにかなり苦労し、階段的ではなくハシゴを下りる時のように後ろ向きに降りた。また1回1組(2名程度) までしか登れないので、常に順番待ちの列が出来ていた。
  次にゆがふ館(約15分)に行ったが「ゆがふ」とは幸福の意味だそうだ。恥ずかしいことながら、ここで 八重山が西表石垣国立公園であること、慶良間諸島が2014年に国立公園になったことを知った。
  竹富島は特にビーチ砂浜が美しい。星砂の浜では初めて星砂というものを見た。ここの海岸のゴツゴツした岩の すぐ陸側の砂の上に手の平を押し付けて付いた砂をを見ると、その中に小さな星の形をした砂がいくつか取れる。 これが星砂で一種の微生物と聞いた。
  「コンドイビーチ」ははバス上から眺めただけだったが、遠浅でほとんど波がなく、まぶしいほどの白い砂と 透き通った青い海で海水浴には絶好のポイントだと聞いていたが、4月の曇天の当日は全く魅力がなかった。


石垣島シーサイドホテル

ホテルの庭から見た美しい海

石垣港

竹富島の沖縄の桜、デイゴの花

竹富島なごみの塔に登る

竹富島なごみの塔から下を見た

竹富島なごみの塔から古民家を見る

竹富島星砂の浜の岩場

確かに星の形だ!!

竹富島曇天のコンドイ浜



  次は竹富島を後にして西表島に渡った。ここは沖縄第二の大きさの島だが人口は2300人程で,殆どが 山で亜熱帯、熱帯の原生林に覆われている未開の地。西表島は亜熱帯の位置にあるが降雨量が圧倒的に多く 熱帯雨林の様相と言います。西表島での観光は仲間川でジャングルクルーズと 浅瀬を500mほど水牛車で 行き着く由布島観光だ。特に日本最大規模のマングローブに覆われ天然記念物になっている仲間川でジャングル クルーズに胸が踊った。
  西表島内のバス移動は運転手兼ガイドの西表島生まれの藤原さん。実は彼はジャングルクルーズ船の 操縦者兼ガイドでもあった。「ハイシーズンで船頭が足りなくて駆り出されましたので操縦するのは4回目で 二年ぶりなんです。前回は浅瀬で座礁してしまいお客さんに迷惑をかけたので、今日は頑張りますよ」と ユーモアを交えながら、淀みない名調子で説明をしてくれた。
  10時が干潮のピークで、時刻13時過ぎであったため最上流まで行けなくて残念だったが、鬱蒼としたマングローブ が両脇に生い茂る中を上流に向かった。マングローブとは総称の言い方であり、木の名称としては常緑広葉樹の ヤエヤマヒルギ(雄と雌がある)やマヤブシキとの説明だった。ヤエヤマヒルギは極めて堅く家の柱に適していたが、 今は国立公園となる使用禁止となった。更に昆布のような根をした珍しいスオウノキにもお目にかかれた。 上流に30分行って戻ってきたが、帰りには浅瀬は水中に没していたのには驚いた。

  クルーズの後バスで美原へ行き、ここからは心地よい潮風を受けながらのんびり水牛車で浅瀬を渡り、約15分 で由布島に着いた。由布島は 周囲2.15km、海抜1.5mの小さな島で、全体が亜熱帯植物園となっている。というが自然とこうなったわけでなく、 台風で誰も住まなくなった島をある老夫婦の「島をパラダイスガーデンへ」のロマンで作り上げたと聞きました。 八重山4島の1島にこんな小さな島を入れるなんておかしいと言っていたワイフも、カラフルな30種の ハイビスカスが咲き乱れ、4万本のヤシ類がきれいに植え付けられ、浅瀬にマングローブが茂り、水牛の池で 数十頭の水牛がのんびり水浴びしている光景など見て、手作りの楽園に満足したようです。この由布島は、砂に よってできており、深さ1.5m以内を掘れば真水が湧き、それ以上掘ると海水が湧きだすということが植物園には 良かったのです。
  その後の藤原さんはバス運転しながら、東、西、南、北はアガリ、イリ、ハイ、ニイ と言い、太陽との関係の言葉であること、西表島の語源は石垣島の最高峰530mの於茂登岳(おもとだけ)の西に ある島だからとか、等などユーモアたっぷりで説明をしてすっかり人気者となった。おまけに「コップの水に入れて おくと1年後にはこんなに成長する」と全員に20cm長のメヒルギの種子をくれた。その1年育てたメヒルギもバス の車内にあり、バス内の飾り付けは色々工夫されている。藤原さんとワイフは親が共に鹿児島 出身ということでも親しくなったようだ。添乗員の話では彼は島のナンバーワンのガイド兼運転手だそうだ。
この後は西表島から石垣島/石垣港へ戻り、琉球石灰岩の石垣島鍾乳洞を見学した。ホテルへの帰路で見た夕日が 沈むさまは実に美しかった。  
  


西表島仲間川ジャングルクルーズ出発

仲間川ヤエヤマヒルギ

仲間川スオウノキ

由布島へ水牛車で行く

由布島 水牛の家系図

由布島 水牛の池

由布島の蝶

由布島のマンタ

貰ったメヒルギの種子(自宅に帰り撮影)

藤原さんとワイフ

藤原さんのバス車内の飾り

石垣島の海のサンセット



  3日目は石垣島での観光だ。最初に川平湾を上から見るビューポイントに行った。ここには サンゴ礁が隆起した場所があり、ガイドからサンゴ礁は死ぬと石灰岩になるとの説明があった。その高い丘から臨むと 川平湾はエメラルドグリーンに輝いていた。さすがミシュランの選に入っただけのことはある。石垣島を代表する景勝地だ。
  下に降りて川平湾のグラスボートに約60分乗り込み、海底のサンゴ礁、魚、大きなしゃこ貝などをグラスボートの 底のグラス越しに見た。めったに見れない亀にもお目にかかった。
  しかし、以前沖縄の海に体験ダイビングした時のようにカラフルで美しい魚やサンゴ礁はそこに無かった。 実は天気に恵まれた日は太陽光線の加減でカラーが見えないのだそうで全体的に白っぽくなってしまう。むしろ曇天 の日の方がカラフルな海中になるそうだ。時々光線の加減でカラーが見えることがあり、本来は美しいんだろうなと 想像することにした。
  続いて古き良き八重山の家並みを再現しているテーマパーク、石垣やいま村に向かった。ここは八重山の名士の家を 移築してあり、元早稲田大学総長の大浜市の実家もあった。琉球貸衣装体験、琉球楽器演奏体験など八重山文化を体験したり、 リスザルの森でリスざると戯れたりできた。 
 石垣島を見下ろせるバンナ岳は海抜230mで高くはないが石垣島の美しい海や竹富島・小浜島・西表島を一望できた。
  これが最後の観光で、石垣空港から那覇空港を経由して羽田空港への帰途についた。   


サンゴ礁が隆起した石垣島

加平湾の美しさ

グラスボートと石垣島加平湾の美しさ

グラスを通し魚を見る

グラスを通しシャコ貝を見る

石垣やいま村テーマパーク

ヤイマ村で伝統打楽器を鳴らす

ヤイマ村 大浜総長実家

ヤイマ村 人懐こいリスざる

バンナ岳 エメラルドの海の展望台

バンナ岳からの眺め

八重山/石垣空港を飛び立つ



  ・八重山4島巡りの旅 総括:

  八重山4島巡りの旅は、沖縄の南に 「日本にもこんな南国のところがあるんだ!」と言うのが 実感であった。 沖縄を除く日本は温帯だが、沖縄は亜熱帯、 その中でも雨の多い西表島は熱帯雨林に近いと言う。
  それもそのはず、八重山諸島の中心地の石垣島は沖縄 那覇から420kmも離れていて、むしろ台湾 に近い位置であり、石垣島から127kmの与那国島は日本最西端の島であるが、台湾まで111kmしか無い。 今回の旅行をするまでは八重山諸島がこんなに台湾に近いと思いもしなかった。これらの島々が日本の広大な 領海+排他的経済水域を守ってくれていると思うと頭が下がる思いがする。
  日本の領土は38万km2で世界で61番目だが、領海+排他的経済水域はその12倍もあり世界6番目になる。 これらは、海上保安庁のHPを参照下さい。海上保安庁のHPにつきましては ここをクリック下さい。

  一つのツアーで160人以上も参加するので4班に分け、しかも毎日のように出発するという超人気ツアー は聞いたことがなかったし、初めて参加した。確かに美しい南国特有の景色の中で、様々な変化に飛んだ体験 ができ、大人気になるのも十分うなずけた。楽しく貴重な体験ができた旅と評価している。



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