箱根8里を歩く箱根旧街道歩き
(2013.11.27ー28)

箱根八里を歩く 箱根旧街道歩きは三島から箱根を経て小田原まで歩く計画だ。小田原から三島に歩く のでなく三島から歩く理由は上りの坂が緩やかだからだ。 我々の街道歩きには、既に奥の細道全街道を走破した、強力なリーダーがいることが強みで、常に其のリーダーが 街道歩きのプラニングをし、我々素人に教え、引っ張ってくれた。


箱根旧街道歩きの行程計画(2013年11月27日−28日)


箱根旧街道歩き地図


2013年11月27−28日、私を含む仲間6人で三島駅南口を出発。三島駅の南口から は富士山が駅舎の上に顔を出しているし、清流が流れ清々しい気分になった。 三島大社までは文学碑通りを歩き、三島大社で2日間の街道歩きの安全祈願をした。  


三島駅からの富士山

三島大社で安全祈願



大庭川からの富士は真に美しい。松雲寺からも見事だ。箱根までの間ずっと富士山を見ながら歩けるようだ。


大庭川からの富士山

松雲寺からの富士山



 山中城址手前に 旧街道石畳がある。昔のままの佇まいで雰囲気がある。 山中城址は日本100名城の一つ、約500mの標高に位置する。秀吉対策で北条氏が築いたが一日で落城してしまった。 更に箱根峠まではずっと上りで350m位登ることに成る。箱根峠の直前に笹のトンネルがあった。  


雰囲気ある旧街道石畳

百名城山中城址

山中城址で昼飯

笹のトンネル


 箱根峠についたが其の旨の表示がない.代わりに峠の地蔵があり、源実朝、橋本聖子、櫻井よしこなど著名人の 言葉と地蔵があった。 箱根峠からは芦ノ湖を眼下に見て一気に下り箱根町の箱根駅伝の復のスタートポイント、そして船着場に至った。 ここから芦ノ湖の北側の桃源台まで海賊船で行く計画だが、当日は風が強く、最終便は欠航となったため、慌てて その前の15:30発に乗ることにした。桃源台から当日の宿泊、レイクホテルまでは歩いて直ぐの所にあった。  


箱根峠の地蔵

名士の地蔵

箱根駅伝復路スタート点

海賊船で桃源台のホテルへ

翌朝、桃源台のホテルから箱根関所まではタクシーに乗った。この運転手さんに面白いことを聞いた。箱根の 温泉はかって湧出湯が不足し重油ボイラーなどで補っていたが、最近は泉温が上がっていて、重油ボイラー の話を聞かない。ひょっとすると箱根の火山爆発が近付いているのかもしれない。 関所は最近リニューアルし往時を復元したようで、以前来た時のイメージと異なっていた。関所破り対策として、 関所の出入口の両側からの柵超えには、住民スパイ制度を活用したり、入鉄炮出女に対しての厳重な手形検分や 人見女を常駐させるなど様々な手を使っていたと聞いた。     


箱根関所

関所の検分模様

さて予定にあった箱根神社は時間の関係で遠方から眺めるにとどめ、旧街道松並木を歩き始めた。 ここから箱根湯本までは須雲川自然探勝歩道として旧東海道はかなり整備された形になっている。   


芦ノ湖と富士と箱根神社

須雲川自然探勝路

旧街道石畳

江戸時代のままの石畳

本日のハイライトである甘酒屋茶屋には1時間ほどで着き甘酒セットを堪能した。


甘酒屋茶屋

甘酒屋茶屋

甘酒屋茶屋の中で

甘酒セット

甘酒屋茶屋から小一時間で、寄木細工で有名な畑宿に着いた。更に1時間半ほどで箱根湯本の温泉街が見えてきた。 湯本の早雲寺で昼食とした。早雲寺は北条早雲の遺命を受け氏綱が建立した由緒ある寺であるが工事中で 中には入れなかった。 須雲川自然探勝歩道は所どころで一般道(箱根新道)と重なり、又旧街道入口の表示の所で旧街道に戻った。


畑宿

早雲寺

旧街道入り口

箱根湯本温泉


   更に2時間ほど歩き小田原文学館に到着。北原白秋が多くの作品をここで作ったという。キャノンの御手洗氏が 購入したものが現在は小田原市に移管されている。 小田原城は北条早雲が中世最大の城に作り上げた壮大な規模だが、現在は其の中心部が復元されている。 以前20年ほど前に来た時と規模が大幅に拡大していると感じたが、それは、天守閣を1960年に復元した後に、 徐々に外郭を拡大し復元しているからだ。
敷地内には小田原城攻防図の看板が多く見られた。 北条氏の小田原城は城を含む城下町全体を堀と土塁で囲む「小田原城総構(そうがまえ)又は大外郭」と言われる規模で 総勢十数万の豊臣秀吉軍に対抗し苦戦させたといいます。小田原城総構の堅固さを物語るものです。
小田原からは新幹線で帰京。


小田原文学館

小田原城銅門

小田原城天守閣

小田原城攻防図

     


  ・箱根街道歩き総括:

「箱根の山は天下の険、函谷関もものならず万丈の山 千仭の谷・・・」の歌があるからか?歩いてみたい街道の 最右翼にあった箱根旧街道。実際歩いてみると本当に天下の険?と言う感じで普通と変わらない街道で、 これをもし小田原出発にして逆方向歩きに変更したとしても、天下の険に成るとは到底思えません。 何故大袈裟な歌になったのかと感じるが、この歌のお陰で日本一有名な関所であることは間違いないでしょう。 三島から小田原の一泊二日の箱根街道歩きは、きつい登り坂道もなく、歴史あるコースを楽しみつつ歩け、 一日20k弱と丁度手頃な街道歩きコースです。



前に戻る

Ohjiiのホームページへ