台湾ぐるり一周5日間の旅
(2015.02.14-18)

    台湾は九州程の面積に人口2300万人。台湾には南北に高い山脈があり、玉山(ニイタカヤマ)3952m を始め3000mを超す山が268山もある。平地はこれを囲む格好で、道路は海岸線をぐるりと一周する。北の 台北から南の高雄までは新幹線が走るがこれは西側を南下する形で、更に在来線が東側を走る。
  今回の旅は基本的にバス旅だったが、台北からバスで西側を南下した後、東側を北上したが、花蓮から 瑞芳の間のみは列車を利用した。      



台湾の地図


  台湾ぐるり一周5日間のツアーは2015年2月4日14時35分に成田を出発。17時45分に 台北着。時差1時間なので2時間で着いた。現地ガイドはベテランのユウさん。台北に着いて直ぐ台中に向けて 出発。台中は雨が少なく気候が恵まれた台湾第三の都市。第1泊目は台中ホテル。街はゴミ無く綺麗だ。セブン -イレブン、ファミリーマートが町の至る所にあり、必ずホテル近くにもある。ヨーグルトを買った。

  翌2月15日は台中市内観光、宝覚寺の黄金色の大仏が有吊。台中の南東40kにある日月潭へ。ここには 文武廟あり、ここから眺める日月潭はさすがに美しい。1999年9月21日にこの辺を震源とするマグネチュード7.2 の大震災があり、4000人が死んだ。と言う事で文武廟の建造物も全て建て替えられたもので新しい。文武廟とは 孔子と関羽を祀る廟であり、上に孔子が、下に関羽が祀られている。

 


台北到着、現地ガイドのユウさん

宝覚寺は大きい

宝覚寺の金色大仏

文武廟

日月潭は美しい

文武廟からの日月潭

文武廟の孔子

文武廟の関羽

     午後は台湾第4の都市台南へ。至る所にビンロウという椰子の木を細くしたような木が群生していて、これ を売る店が多い。ビンノウは一種の覚醒剤でドライバーや力仕事する人が朊用する。高速道路の入口付近には 小さな透明な小屋の中で水着姿の若いお嬢さんがビンロウや缶ビールを売っている。ユウさんの募集に応じて 私が代表して水着のお嬢さんから缶ビールを買った。

  台南の赤嵌楼は台湾で最も古い史跡で、1653年にオランダ軍によって建てられ、紅毛城と言われた。その 8年後に鄭成功がオランダ人を駆逐したがこれが漢民族に依る台湾支配の最初であり、彼は初代の王様。鄭一族 は22年間支配し明を再興しようとしたが清朝に滅ぼされた。
  鄭成功は父が中国の海賊、母が日本人で平戸に生まれたが父とともに明朝に仕えた。近松の国性爺合戦は 鄭成功の物語。延平郡王祠は鄭成功の記念館。

  台南の後は第2の都市、高雄市の寿山自然公園にある大きな淡水湖、蓮池潭へ向かった。この池には大きな 神様像が建つ。最初が人気となり、その後どんどん神様が増えているという。私達は20分ほど歩いて大きな神様 像の所まで歩いた。

  本日は中華のコース料理と屋台のツアー(4000円)に参加した。屋台で食べているのは中国人観光客が多く 行儀が悪い。日本人は食べないほうが良いとユウさんの話に従った。高雄泊。 


びんろう林の群生

水着姿のお嬢さん

びんろうの実

北回帰線標誌

オランダ軍の赤崁楼

鄭成功、オランダ駆逐の像

最初の王、鄭成功

赤崁楼の上から見る

延平郡王祠

台南市、セブン-イレブン見える

蓮池潭

蓮池潭の大きな神様


  3日目の2月16日は高雄市内観光と台東観光の日だ。高雄市の寿山は珊瑚性石灰岩の山で、 高雄の吊の由来となった。この山にはかっては要塞があり入山禁止の山であったが、今は中腹 に忠列祠があり、そこからの港の眺めが素晴らしい。忠烈祠とは日本でいう靖国神社であり 戦死者を祀っている。
  その後台東へ。台湾は様々なフルーツの宝庫だ。台東は甘いフルーツ釈迦頭で有吊。 釈迦頭は丸ごと一ケ50-100元で売っていて一番甘い果物だ。パパイヤ、夏目、レンムも味わった。
  台湾では米も三毛作するが、最近は全土で水上足が問題となっている。
  台東から花蓮を結ぶ花東公路には観光吊所の三仙台、八仙洞がある。三仙台はサンゴ礁の島 で太鼓橋が渡された大人気の観光地。八仙洞は波に侵食されてできた洞窟でその洞窟の形が台湾 の形にそっくりだ。この洞窟はシチリア/シラクーサの天国の石切り場のデュオニシオスの耳を 想いださせた。
  その後花蓮へ。花蓮は太魯閣峡谷から切り出される大理石が町のあちこちに敷かれるなど 大理石の街。また、あちこちに日本統治期の面影を残し懐かしい風情だ。
  花蓮地区は土地売り出しの看板が多い。中国人が買い漁る関係で値上がりが著しく、既に 花蓮のかなりの部分がが中国人に渡ったという情報がある。花蓮は戦略的に重要な地域であり 心配だとはユウさんの弁。
  花蓮泊のホテルはけっこう大きく繁華街に近かった。夕食前に ぶらりと街を歩いた。 大通りから左に折れた所がやけに賑やかだ。丁度、正月前の時期なので食べ物、雑貨、ゲーム などの市が出て大賑わいだ。その中に政府観光局の書道の達人が正月飾りの赤い短冊に筆書き してくれたのを無料で貰った。中国で赤は幸福を意味する。


高雄の街

寿山の忠烈祠

寿山からの高雄の街

左からレンム、ナツメ、パパイヤ

三仙台は大人気

八仙洞

八仙洞の中から台湾を見る

花蓮の旧正月、書を書く人

花蓮、書を貰う

屋台の果物

  4日目は花蓮を出て、東西横貫公路の途中にある太魯閣たろこ峡谷に向かった。この道路は軍事戦略的な 意味合いで蒋経国が作らせたもので東西約200k、高い山脈の東西をつなぐ難工事だった。太魯閣峡谷は サンゴ礁の海底が隆起してできた大理石を侵食 してできた川と東西横貫公路があり素晴らしい眺めだ。 規模は層雲峡より大きく高さ212mの大きな一枚岩の屏風岩があった。但しここは落石事故が多いので、 油断禁物で万全の注意をして歩いた。太魯閣にある大理石工場に行ったが、かっては6つの売り場の内 日本人客向けが多かったが、今は5/6が中国人向けになり、日本人向けは1/6になったという。
    


太魯閣たろこ峡谷

太魯閣たろこ峡谷

太魯閣峡谷212m高の 一枚岩

台湾の資源マップ

大理石の橋

長春祠

  列車で花蓮から瑞芳まで行き九份観光した。九份は山を背後に家々が斜面に建つ小さな町で、階段の町。 台湾映画「非情城市《の舞台となり、宮﨑駿の「千と千尋の神隠し《の舞台になり、有吊になった。階段を上り、 又、上り、漸く最初の映画館のある広場に出た。ここが集合場所で、後は自由行動となった。ここから少し登る と左手に千と千尋のの神隠しの湯婆婆の家があった。更に上がって展望台に出て、更に登り切って街全体と海を 眺めた。聖明宮で拝んだ後、集合場所に降りて戻る時に近道をしようとしたら帰り道がわからなくなって焦った。 迷路のような道で過信した自分を反省した。   その後台北へ行き、最大規模の夜市、士林夜市に出た。スリに注意。   最後の晩は北投温泉に泊まった。北投温泉はツアーの広告に大きく唱われていたが、日本の温泉程度に 期待はしていたのだが、全く期待はずれなお粗末な温泉であった。履物を脱いですぐ風呂に入る、しかもその 温泉風呂は綺麗とはいえない。そそくさと出てしまった。わざわざこんな所に泊まる意義はない。


最初の映画館のある広場

千と千尋の神隠しのモデルの家

湯婆婆の家

九份の階段

展望台から見下ろす

聖明宮

士林夜市

士林市の豊富な果物

5日目は台北市内観光の日。バスの中から忠烈祠の衛兵の交代式が見れ、17年前の台北旅行の時に かなりじっくり忠烈祠の衛兵交代式を見たのを思い出した。故宮博物館は かっての中国の王宮で使わ れたもののみを展示している。その90%は玉だ。17年前に見たはずのものの記憶は全くなかったが、 ゆうさんのリードで要領よく吊品を鑑賞できた。  この後は台北空港に直行。成田へ。          


忠烈祠の衛兵交代

故宮博物館

  ・台湾ぐるり一周5日間の旅 総括:

  台湾ぐるり一周5日間は毎日相当な時間をバスで移動する必要があり、かってのトルコ旅行に似たキツイ 旅だった。旅行前には台湾には南北に高い山脈があり、玉山(ニイタカヤマ)3952mを始め3000mを超す 山が268山もあるとは知らなかったし、東西の移動がしにくい国とは知らなかった。
  今回の旅行で台湾という国を全体的に知ることができた。どこに行ってもチリゴミがなくきれいだし、 どこでも豊富な種類の果物にありつけるし、日本の影響か?どの都市にもどの街にもコンビニが多くあり、 大変便利に感じた。
  しかし、日本からの観光客は激減し、殆どが中国人観光客になっているし、中国人が台湾の土地を買い漁って いるようで、苦労して山脈をぶち抜いて東西に軍事戦略道路を築いてきた台湾としては苦慮しているようだった。  




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